「食書」小田雅久仁 ★★★★☆ ――書店の横の便所の戸を開けると、女が便器の蓋を下ろし、その上に腰かけていた。本を読んでいるわけではない。女はそのページを破り取り、わしゃわしゃと丸めはじめたかと思うと、口に押しこみ咀嚼する様子だ。 本を食べて本の世…
引用をストックしました
引用するにはまずログインしてください
引用をストックできませんでした。再度お試しください
限定公開記事のため引用できません。