『ミステリマガジン』2012年4月号No.674【ミルキィホームズの系譜】

今月号の表紙はMM、SFM、どちらも買いづらい。ネット書店というものがあってよかった。。。 デザインをリニューアルということで、巻頭言でミステリマガジンの自己紹介が。より広範囲の読者にアピールしてゆく狙いのようです。「製作スタッフインタビュー」 …

『ミステリマガジン』2012年3月号No.673【特集 逆転裁判/逆転検事に異議なし!】

「逆転裁判/逆転検事」のクリエイターお二人のインタヴューのほか、お二人が敬愛するバークリイ「帽子の女」再録、法廷ミステリ「正義」スチュアート・M・カミンスキー、弁護士ミステリの代表格E・S・ガードナー「浄い金」再録。「帽子の女」アントニイ…

『ミステリマガジン』2012年2月号No.672【特集 アジア・ミステリへの招待】

今月号は久しぶりに『ミステリマガジン』『S-Fマガジン』ともに当たりの月でした。 特集は「アジア・ミステリへの招待」。北欧特集のときとは違い、ガイドに加えて短篇も3篇掲載されています。 台湾・中国・インド・ミャンマーの現状に加えて、そうした国…

『ミステリマガジン』『S-Fマガジン』2012年1月号【特集・2011年ベスト・ミステリ―二流小説家の逆襲―/小川一水特集】

『ミステリマガジン』は「2011年ベスト・ミステリ」特集。 ミステリマガジンは毎号読んでいるのに、ランキングにほとんど見覚えがないことに愕然としました。ポケミスと『犯罪』『サトリ』『忘れられた花園』くらい。それこそ「バラエティに富んだ作品がいっ…

『ミステリマガジン』2011年12月号No.670【ユーモア・ミステリ遊歩】

今月号はユーモア・ミステリ特集でしたが、ちょっと思ってたのと違いました。「東川篤哉インタヴュー」 死体にけつまずくのは禁じ手などなど、独自のこだわりがあるようです。「ユーモア・ミステリ遊歩 資料と研究」大矢博子・杉江松恋・羽田詩津子 エッセイ…

『ミステリマガジン』2011年11月号No.669【特集 刑事コロンボに別れの挨拶を】

今月号はコロンボ特集(制作コンビの短篇3篇ほか)に、『開かせていただき光栄です』番外編に、月村了衛『機龍警察』短篇と、久々にたっぷり楽しめました。「刑事コロンボに別れの挨拶を」 まずはミステリ関係者によるお気に入りエピソード・アンケートを、…

『ミステリマガジン』2011年10月号【特集 探偵は“ここ”にいる】、『S-Fマガジン』2011年10月号

国内ミステリ中心になってからも温かく見守ってきた『ミステリマガジン』だけれど、今回はヒドすぎました。ハヤカワ文庫の国内作品映画化企画。取りあえず主演の大泉洋のインタヴューと、書評ページだけ読みました(倉数茂『黒揚羽の夏』、森田崇『アバンチ…

『ミステリマガジン』2011年9月号No.667【特集 新生ポケミス宣言】、『S-Fマガジン』2011年9月号No.666【SFスタンダード100ガイド PART I】、『幽』vol.15【特集 ゴーストハンター/震災と怪談文芸】

『ミステリマガジン』の特集は「新生ポケミス宣言」。なにが新生ってデザインが変わったという話なので、新デザイナーの水戸部氏インタビューがメイン。北欧ものが増えたりというのもあるけれど。 あとはクレイグ・ライスのマローンもの「平穏な人生」と、ダ…

『ミステリマガジン』2011年8月号No.666【特集 没後50周年 なぜハメットが今も愛されるのか】

今月号から値上げです。ハメット特集。自伝的遺作「チューリップ」の前半掲載。普通小説っぽい。「拳銃が怖い」(Afraid of a gun)は未訳だった短篇。撃たれるのが怖くて拳銃から逃げ続けて来た男オーウェンが、裏切りの疑いをかけられ、銃を向けられて……。…

『ミステリマガジン』2011年7月号No.665【特集 ゲゲゲのミステリ 幻想と怪奇】

先月号のコナンに続いて今月号はゲゲゲ。とは言っても水木しげる特集ではなく、水木作品とこじつけるのに四苦八苦の「幻想と怪奇」特集です。「おなじみの悪魔」ヘンリイ・カットナー/中村融訳(The Devil We Know,Henry Kuttner,1941)★★★★☆ ――現れた悪…

『エラリイ・クイーンズ・ミステリ・マガジン』1956年12月号No.006

「燕京畸譚」ヘレン・マクロイ/田中西二郎訳(Chinoiserie,Helen McCloy,1946)★★★☆☆ ――オルガ・キリーロヴナは、三倍も年齢の離れたロシア公使ヴォルゴルーギイ公爵の妻でした。オルガに夢中になつた男は一人や二人ではなかつた。わしがロシア公使館の晩…

『ミステリマガジン』2011年6月号No.664【特集 その名は――名探偵コナン】

今月号はなぜか『MM』『SFM』ともにアニメ特集。ただし、新しい読者を開拓しようとするミステリマガジンと、飽くまでコアなヒト向けのSFマガジンと、方向性は真逆です。 ――というか、特集短篇がコナンではなく、なぜかホームズ特集。著者もインタビューで…

『ミステリマガジン』2011年5月号No.663【特集 トレヴェニアン×ドン・ウィンズロウ』/『S-Fマガジン』2011年5月号No.662【チャールズ・ストロス&コリイ・ドクトロウ特集】

雑誌には未知の作家を掲載してくれる方が嬉しいんだけどな。主に評論とエッセイと書評を読みました。・「迷宮解体新書」(第41回)は、『人形遣いの影盗み』の三木笙子。・「顔のない女の顔イラストコンテスト」・特集は、ドン・ウィンズロウによる『シブミ…

『ミステリマガジン』2011年4月号No.662【高橋葉介の夢幻世界/ジョー・ゴアズ追悼』/『S-Fマガジン』2011年4月号No.661【ベストSF2010上位作家競作】

・『ミステリマガジン』には、高橋葉介デビュー前の怪奇短篇漫画「顔」、フレドリック・ブラウン「おそるべき坊や」挿し絵など。 向井万起男の「アメリカ解剖室」では、実際に行ってみないとわからないアメリカ人の「車の運転マナー」について。 書評で紹介…

『ミステリマガジン』2011年3月号No.661【特別増大号 ベスト・オブ・ベスト・ショートストーリーズ】

最近のミステリマガジンからは、新しい読者層を開拓しようという意図が窺えますが、今月の増大号もまさにそんな感じでした。 ベスト・オブ・ベスト・ショートストーリーズと銘打たれて、海外の名作短篇と、日本人作家によるそのトリビュート新作をが掲載され…

『ミステリマガジン』2011年2月号No.660【PLAYBOYが輝いていた頃】

面白そうな特集ですが、実質的には異色作家特集でした。面白いから結果オーライですが。マイナーな作家の作品がもう一つくらいあってもよかったのに。ジーン・シェパードと小鷹氏の労作が★5つ。・レイ・ラッセル「これは本心からいうんだぞ」(And I Mean T…

『ミステリマガジン』2011年1月No.659、『S-Fマガジン』2011年1月No.658

『ミステリマガジン』はまさかの『相棒』特集。まあでもコロンボ特集のようなものだと思えば不思議ではない。水谷豊・及川光博インタビュー。キャラよりも謎解きミステリに重きを置いた作品解説と、「相棒」コンビに焦点を絞った併録短篇。コリン・デクスタ…

『ミステリマガジン』2010年12月No.658【特集 警察小説ファイル13】

「迷宮解体新書36 貴志祐介」 『悪の教典』刊行記念。 「『ミレニアム』完全版 放送決定」 有栖川有栖・大森望・優木まおみという不思議な組み合わせなのは、CS放送だからでしょうか。 特集は海外組が興味ない人たちばかりだったのでパス。初読の「機龍警…

『ミステリマガジン』2010年11月号No.657【特集 北欧ミステリに注目!】

せっかくの北欧特集なのに、短篇が一つしかなく物足りません。パレ・ローゼンクランツ「理にかなった行動」。 紹介されているなかでは、ヨン・アイヴィデ・リンドクヴィスト『小さな星』(Lilla Stärna)が気になりました。ホラー作家が書いた超自然的要素の…

『ミステリマガジン』2010年10月号No.656【片岡義男を読む幸福】

「迷宮解体新書34 宮ノ川顕」 片岡氏がオーツが気になっているらしく、プチ・オーツ特集でもありました。「片岡義男“捏造”語録」「ドノヴァン、早く帰ってきて」片岡義男(1969) ――その青年は熱い陽光のなかに、立ったままでいた。警官が声をかけた。「いと…

『ミステリマガジン』2010年09月号No.655【コスチューム小説道】

「迷宮解体新書33 藤崎慎吾」「エドガー賞フォトギャラリー」 「コスチューム小説」とはなんぞや?と思いましたが、「costume play(歴史劇)」の costume だそうです。皆川博子の新連載に合わせた企画かな?「尊厳と萌え」須賀しのぶ 「罪、犯せし者たち」…

『ミステリマガジン』2010年08月号No.654【異色作家の最新潮流】

「迷宮解体新書32 麻耶雄嵩」 新刊が出ていたとは知らなんだ。『貴族探偵』。さらには『隻眼の少女』も今年刊行予定だそうです。 「華麗なるアリバイ 『ホロー荘の殺人』映画化」「映画『ぼくのエリ 200歳の少女』公開 原作『MORCE』」 今回の異色作家特集は…

『ミステリマガジン』2010年7月号No.653、『S-Fマガジン』2010年7月号No.652

今月号はどちらも読むとこがあんまりなかった。 『ミステリマガジン』はマイクル・コナリー特集。「勝呂忠追悼」ポケミスの具象画も描いていたんだ。「バカミス☆アワード」ノミネート作家をゲストに呼んでその場で投票じゃあね……お遊びというかお祭りなんだ…

『ミステリマガジン』2010年6月号No.652【ディック・フランシスの弔祭】

ここのところ個人特集が続く。今月はディック・フランシス、来月はマイクル・コナリーだそうです。個人特集は作家によって当たり外れがあるから濫発しないでほしいんだけどなあ。フランシスの掲載作品はどちらも純粋な未紹介作ではなく、長篇作品の短篇ヴァ…

『ミステリマガジン』2010年5月号No.651【ロバート・B・パーカーに献杯】

半分近くのページがロバート・B・パーカー特集。かなり力を入れているのか、未訳作品が多かったのか。わたしは興味がないので今回はパス。そうしたらほとんど読むものがなくなってしまった。 「独楽日記(第29回)想像力にできること」佐藤亜紀 佐藤亜紀は…

『ミステリマガジン』2010年4月号No.650【特集 秘密のアガサ・クリスティー】

未訳&未発見作品掲載のクリスティ特集――ですが、どう考えても値段が高すぎ。これってクリスティの版権か何かが通常の作家の二倍近いってことでしょうか。恐ろしい。 「犬のボール――大英帝国四等勲士 アーサー・ヘイスティングズ大尉の手記より」アガサ・ク…

『ミステリマガジン』2010年3月号No.649【特集 犬も歩けば謎に当たる】

犬特集なので犬好きに媚びるようなところがあるのは仕方ない。。。吠えかかる、じゃれる、埋める/掘る、等々、それぞれ犬の習性がポイントになった作品ではあるんですが。来月号はクリスティ。「ダイアモンド・ドッグ」ディック・ロクティ/満園真木訳(Dia…

『ミステリマガジン』2010年2月号No.648【受賞作&話題の作家最新事情】

「迷宮解体新書26 永瀬隼人」「トマス・H・クック創作について語る」「Another 綾辻行人インタヴュー」 「夜に変わるもの」デイナ・キャメロン/東野さやか訳(The Night Things Changed,Dana Cameron,2008) ――人狼の私立探偵は、かつて出会ったことがな…

『ミステリマガジン』2010年1月号No.647【特集 ハメット復活】

今月号は翻訳小説が一篇しかなく、ちょっとものたりません。「迷宮解体新書25 詠坂雄二」 前号の書評で気になっていた『電氣人間の虞』の著者ですが、インタビューを読むかぎりでは、イタイ人っぽくて、読む気が失せる……。「ダシール・ハメット講義」小鷹信…

『ミステリマガジン』2009年12月号No.646【特集 メディカル・ミステリ処方箋】

「メディカル・ミステリ」というと、社会悪を糾弾するサスペンスか、ウィルスなんかのパニック・サスペンスを連想しますが、広く医者や病院が登場する作品が扱われています。今月号は収録短篇が多い。アンソロジー『Diagnosis: Terminal』の抄録。ミステリで…


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