「私の一冊」長沢樹 「タイトルで嫉妬した」という樋口有介『彼女はたぶん魔法を使う』。「2012ミステリ総ざらい」 「一九二〇年代のドイツが舞台」のクッチャー『濡れた魚』や、「驚愕の結末」「トンデモ歴史ミステリ」『エジンバラの古い柩』、「一番ショ…
鮎川哲也賞は青崎有吾『体育館の殺人』。館シリーズのもじりだと言われるまで気づかなかった。 ミステリーズ!新人賞は近田鳶迩「かんがえるひとになりかけ」。本書に掲載。殺人事件の被害者の意識が胎児に乗り移り、聴覚だけで推理する、という趣向。「ある…
「私の一冊」勝山海百合 水見稜『マインド・イーター』。「「憎悪の谷」にはロードムービーの趣が」あるというのに興味を惹かれます。 「美しい雪の物語」梓崎優 ★★★★☆ ――コーヒーの白い花を目にするのは簡単ではない。すぐに散ってしまうその花は、コナ・ス…
「伊坂幸太郎ロングインタビュー 『夜の国のクーパー』刊行記念」 「異世界」「連城三紀彦」と気になるキーワードが。 「スカイツリーを君と ねじまき片想い 宝子のおもちゃ事件簿」柚木麻子 ★★★★☆ ――おもちゃ会社の商品開発室で働く宝子は、デザイナーの西…
イヤミス特集ということで、解説一つに新作一つ。ミステリーズはもうちょっと特集に力をそそいでもよいのでは――。「背徳の羊」美輪和音 ――知り合いの息子と我が子がよく似ていることから、篠田は妻の不貞を疑っていた。そんなとき知り合いの妻から「あなたの…
今回はドイツ・ミステリ特集ということで、『犯罪』『罪悪』のシーラッハによる単行本未収録短篇「パン屋の主人」のほか、『犯罪』翻訳者とドイツの方の対談、そしてシーラッハのスピーチとエッセイ。シーラッハ以外にもう一人くらい実作の紹介が欲しかった…
[特集]2011年ミステリ総ざらい 東川篤哉インタビュー&編集部覆面座談会 カーの新訳は定期的に出る予定だそうです。そして有栖川有栖・江神シリーズの短篇集が夏頃に出る予定。 『魔の山の殺人』(1)笠井潔 ――ナディアは鈴木大拙『日本的霊性』をテキスト…
桜庭一樹×川出正樹の翻訳ミステリ応援対談と銘打たれてはいますが、編集者も含めたサスペンス好きの座談会です。ドビンズ『奇妙な人生』、レンデル『ロウフィールド館の惨劇』などの名前があがってました。 トンデモ歴史ミステリはもはや鯨統一郎の専売特許…
文庫創刊50周年対談はホラー編、宮部みゆき×風間賢二。「マーフィーの法則」ヘレン・マクロイ/駒月雅子訳(Murphy's Law,Helen McCloy,1979)★★★☆☆ ――コイン奪取計画は思わぬ事態へ……(上端キャプションより) 『幽霊の2/3』にも登場した「名探偵」ウ…
文庫創刊50周年記念対談、今号はファンタジー編。井辻朱美×金原瑞人。一見、創元っぽくない顔合わせ。E.T.がグロテスクって話が面白かった。 ------------- [bk1・amazon]
「文庫創刊50周年記念対談第二弾〈SF編〉山本弘×大森望」が掲載されています。J・G・バラード追悼文も掲載されていて何だか変な感じなのだけれど、考えてみると創元といえばミステリとSFとホラー&ファンタジーなのだから全然おかしくありません。SF…
「シャーロック・ホームズ変奏曲」07中村隆 知らないお名前でしたが、『あなたが名探偵』を手がけると聞いて思い当たる。おお、なるほど。あの点々はたしかにそうです。「私の一冊〜多分、一九七三年頃の『萌え』〜」西澤保彦 西澤氏の一冊はクリスティ『ふ…
「シャーロック・ホームズ変奏曲」06佐久間真一 ――「ワトスンの苦労はつづく…」ということですが、画題がよくわからない。「私の一冊〜書きたいという衝動〜」永井するみ ――元気になれる『女彫刻家』だそうです。イヤな話だったけどな。「私がデビューしたこ…
目玉は「幻の探偵講談」とフェラーズの短篇ですかね。「シャーロック・ホームズ変奏曲」05野間美由紀 「あのひと」のヴェールと、引退後の蜂の巣穴をダブらせるだなんてうまいなあと感心してしまった。「私の一冊〜ジャズが似あう。舞台はフランスなのに〜」…
北村薫×戸川安宣『ニッポン硬貨の謎』[bk1・amazon]対談が掲載されていたので買いました。ジュンク堂トークショーの一部だそうです。しかしミステリファンのあいだでは確かに戸川さん、有名かもしれませんが、インタビューとかじゃなく対談になっちゃうん…