『ヴァロワ朝 フランス王朝史2』佐藤賢一(講談社現代新書)★★★★☆

著者の最高傑作、だと思います。 歴史的にも百年戦争という大きな節目を迎えたため、『カペー朝』と比べてもそれだけで読み物として格段に面白い。 著者の小説にあるような余計な心理描写・人物描写がないので、読んでいる途中に停滞することなくぐんぐん読…

『日本の1/2革命』池上彰・佐藤賢一(集英社新書)★★★★☆

フランス革命を二段階の革命と捉え、対して日本は明治維新以来いまだ1/2の革命史か経験していない――という佐藤氏の持論に基づく対談集。初版は2011年6月の発行なので、民主党による政権交代と東日本大震災のさなかの書物です。 数年経って振り返ってみれ…

『「レ・ミゼラブル」百六景』鹿島茂(文春文庫)

文学作品を通して十九世紀のフランスの社会を見通そうとする鹿島氏の一連の仕事の原点、新装版。 あらすじ&解説になっているので、未読者でもストーリーの流れを把握できるうえに作品の理解度も深まるという、一粒で二倍おいしい作品です。 岩波文庫版にも…

『職業別 パリ風俗』鹿島茂(白水社)★★★★★

著者自身あとがきで『馬車が買いたい!』の続編と書いているとおり、本書もまた十九世紀フランス社会のリファレンス本として、また読み物として非常にためになる一冊でした。 日本にはなじみのない「代訴人」はもちろんのこと、警察の階級や、二種類の医者の…

『図説フランス革命史』竹中幸史(河出書房新社ふくろうの本)★★★★☆

ふくろうの本シリーズではまだフランス革命は出ていなかったっけかな?といぶかりつつ手に取ってみたところ、なるほど最新の研究が反映されているのですね。 絶対王制とは何なのか、フランス革命はブルジョワ革命だったのか――といったところから革命期の歴史…

『ひらがな日本美術史7』橋本治(新潮社)★★★☆☆

ついに完結!なのだが、どうも今までのと比べると面白くない。原因はわたしがこの時代の美術をあまり好きではない、という一点に尽きるのだろうけれど。 井上安治の回やアール・デコの回などはナルホド!と思ったりもしたものだが、黒田清輝とか梅原龍三郎な…

『マリー・アントワネット(上)』シュテファン・ツヴァイク/関楠生訳(河出文庫)★★★☆☆

『Marie Antoinette』Stefan Zweig,1932年。 たまたまこの時期のフランスについて調べていたので、基本の資料として買ったのですが、意外なことに読み物としてもたいへん面白く、ちょっと得した気分でした。 宮廷でマリー・アントワネットをとりまく周囲の…

『イリアス トロイアで戦った英雄たちの物語』アレッサンドロ・バリッコ(白水社)★★★★★

アカイアの王アガメムノンが、トロイアの神官クリュセスの娘クリュセイスを奪ったせいで、アカイア軍はクリュセスの呪詛を受け窮地に立たされた。アカイア一の英雄アキレウスが、クリュセイスを返還するよう進言すると、アガメムノンは受け入れる代わりにア…


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