こういう風に原文、学生の訳、柴田元幸訳、既訳が並べられていると、傍目八目とでもいえばいいのか、わるいところといいところが不思議とよくわかる。そこに柴田元幸の解説があって、微妙なニュアンスとか絶対暗記の常識とかも身につくし。
よくわかるというのは翻訳に関することだけではなくて、物語についてもなぜかしらよくわかってしまうところがあって、翻訳書がある作品でも、本書の中で読んでみるときっとまるで違う感想を持つんじゃないかと思います。訳そうと思えば自然と原文を読み込むことになるし、そこに自分の発想だけじゃなく学生や教師の発想も加わるのだから、解釈の幅や奥行が出るのは当然といえば当然なのだろうけど。
ブローティガンがすごくよかった。
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