『SFが読みたい! 2008年版』SFマガジン編集部編(早川書房)

 表紙は『早川さん』。もちろん四コマもあり。

◆ランキングはどうでもいいと思いつつも、国内篇1位・2位の伊藤計劃円城塔は妥当だろうなと納得。10位の『赤朽葉家』は意外でした。文庫化されたら読んでみようと思っていた『時砂の王』が、初めから文庫だったことに気づいた_| ̄|○

「装飾と構造で乗り切る終末」伊藤計劃×円城塔
 「描写するとかって疲れるじゃないですか」とかって、無茶苦茶なこと言ってます(^_^)。

クリストファー・プリースト氏の言葉」
 海外篇第1位『双生児』のプリーストのコメント。こういうのはさすが早川だねえと思います。

「2008年、本格SFの行方」小川隆・加藤逸人・林哲矢・東茅子
 2008年の行方というより2007年の回顧だね。個人的にはこういう流れは好きなんだけど、コアなSFが好きな人には食い足りないのかな。

サブジャンル別ベスト10&総括」
 ガガガ文庫の翻案シリーズって、海野十三の他に夢野久作も出てたんだ。『脳Rギュル』。『幽霊を捕まえようとした科学者たち』って〈文芸ノンフィクション〉なのか。『アフリカにょろり旅』はウナギ紀行という(一般的には)魅力のなさそーな題材なんだけれど、「この人たちは一体なぜこんな苦労をしてまでウナギを探しているのだろう」というコメントに笑った(^^)。

「SF出版各社2008年の刊行予定」
 ついこないだ復刊したばかりの印象のある〈新しい太陽の書〉シリーズが小畑健カバー&第五巻邦訳で新登場。国書刊行会からは「気が早いですが」〈未来の文学〉第3期のラインナップが。ジーン・ウルフスラデックハーラン・エリスンの短篇集が楽しみです。
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