『ジョン・ディクスン・カーを読んだ男』ウィリアム・ブリテン/森英俊訳(論創社)★★★☆☆

 『The Man Who Read John Dickson Carr』William Brittain。

 ウィリアム・ブリテンの「読んだ男」シリーズが一冊にまとまったので、楽しみにしていたのですが、純粋なパロディは少ないんですね。。。ちょっと期待はずれ。

 唯一既読の「ジョン・ディクスン・カーを読んだ男」が密室を扱ったパロディだったので、こんな感じの純粋なパロディ作品が目白押しかと思っていたのです。だけどこういうのはアシモフの『黒後家蜘蛛の会』をネタにした作品や、広い意味でクリスティの某作品ネタを扱った作品など、ごくわずか。大半は、『マルタの鷹』の初版本が登場したり、探偵役が神父だったりといった程度の絡みなのでした。パロディではなくて、トリッキーな小ネタミステリだと思えばどれも面白いのだけれど。
 ----------------

  『ジョン・ディクスン・カーを読んだ男』
  オンライン書店bk1で詳細を見る。
 amazon.co.jp amazon.co.jp で詳細を見る。


防犯カメラ