『Histoire de la Révolution française』Jules Michelet,1853年。
これはほとんど長篇詩ですね。英雄詩。祝歌。革命という英雄を祝福して、熱に浮かされて陶酔しきったような調子で高らかに歌い上げた大叙事詩です。
そういうわけですから、歴史書というよりは歴史小説や英雄伝を読むような気持で読んだ方がよいと思います。史実を記録したものではなく、太古の英雄たちの伝承をまとめたもの。(描かれているのが事実かどうか、ではなく、その描かれ方が、ですが。)
だから資料としてどこか必要なところを拾い読みしよう、という読み方には向いていません。一冊まるごと読み物として堪能すべき。それもひと息に読まないと、一旦本から離れてしまうと癖のある文体に身体が慣れるまでまた時間がかかるので、一気に読んでくらくらするのがいいと思います。