『さよならをもう一度』

 イングリッド・バーグマン主演。共演はイブ・モンタンアンソニー・パーキンス

 イブ・モンタンが嫌な大人の男。アンソニー・パーキンスが馬鹿な若い男。あいだで揺れる中年女性イングリッド・バーグマン。そして一時は馬鹿だけど一途な若い男に惹かれるけれど、結局は嫌なずるい大人の男を選ぶ……う〜ん、現実だぁ。

 原作がサガンなんですね。ふうん、そう言われると納得するような。

 

 アンソニー・パーキンスやはり名優だと実感。『サイコ』にさえ出演しなければ、きっと今ごろ名脇役とか言われていたに違いないのに。『サイコ』だってなかなか演技達者なんですけどね。さわやか青年のイメージで売ってた俳優さんがさわやか青年の役で登場。ところが実はそのさわやか君が……という話だから。

 イブ・モンタンはどうしても好きになれない。こういう役しかしないんだよなこの人。ジョン・ウェインジョン・ウェインな役しかやらなかった人だけれど、同じく好きになれない人の一人。個性が強すぎるんかな。

 

 イングリッド・バーグマンはかっこいい。個人的にはクール・ビューティと聞いて思い浮かべるのはローレン・バコールではなくバーグマンだ。と思っていたのだが、バコールがいかにも堂々と偉そうに歩くのに比べると、バーグマンは意外とせかせかしたおばさんみたいな歩き方だった。市川悦子みたいな歩き方。ちょっとショック。


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