『月ノ石』トンマーゾ・ランドルフィ/中山エツコ訳(河出書房新社モダン・クラシックス)☆☆☆☆☆

 『月ノ石』というタイトル、バロのカバー絵、柴田元幸による「月と 山羊と/死者たちが/あなたの恋の邪魔をする。/怪異と神秘が田園を包む/妖しく美しい/異色の名作」という帯の惹句、「休暇に郷里の村を訪れた大学生で詩人でもあるジョヴァンカルロは、山羊の足をした美しい娘に出会い、彼女を通して自然の神秘に触れていく。イタリア文学の孤高の奇才といわれるランドルフィの詩情に満ちた代表作。」というあらすじ紹介。てっきり硬質で透明感のある幻想作品だと思って購入しました。

 が。濃いっっっ! なんとゆーか民俗的幻想小説とか神話的幻想小説という類ですな。ひたすらどろどろとバタ臭い。わたしはこの手の作品が大の苦手なのだ。出来不出来にかかわらず苦手というものがあって、わたしの場合はヒロイック・ファンタジーだったりフシギちゃん小説だったりこの手の作品だったりするわけです。

 アレルギー体質により評価不可能、なのでありました。
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