『やさしい嘘』(Depuis qu'Otar est parti...,2003年,仏・グルジア)

 パリにでかせぎに出ていたグルジア人の息子が事故死してしまった。母親を悲しませないために、娘たちは息子からの手紙をでっちあげ……。

 このあらすじだけでも充分〈やさしい嘘〉なのだけれど、最後の最後の〈やさしい嘘〉が感動的。しかもそれが強い説得力を持っています。有無を言わせない、そしてほかには考えられない完璧な嘘。

 ちょっとわがままっぽく描かれていた人物像も、このシーンのためには必要だったのかな、と納得。やさしいだけの性格ではこの嘘はつけないもの。

 知らない俳優ばかりだったんですけれど、おばあちゃん・娘・孫みんなそれぞれが魅力的な演技でした。特におばあちゃんと孫がかっこよかったです。
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