しばらくかかっていなかったミステリ熱に最近またかかりだしたため、今ごろになって2004年版を購入、読んでみる。
目玉は歌野晶午インタビューでしょう。ネタバレしないことよりも、読んでもらえるように気を遣っているという発言に深く納得。『ヴードゥー・チャイルド』はまさにそういう作品だと思います。本格じゃない方が楽だ、なんてものすごく正直なことをおっしゃってますが、ずっとずっとミステリを書き続けてほしいものです。
人気ランキング『このミス』なんかと比べると、評論家による評価ランキングという側面がけっこう好きだったのに、だんだんただの人気ランキングになりつつある気配。そうは言ってもやはり読んでみるもので、座談会や紹介文を読むと、ノーマークだった『月の扉』『陰摩羅鬼の瑕』『赫い月照』あたりもけっこう面白そうである。京極堂はノーマークというより、イマイチだという当時の評判の影響があって読んでませんでした。
柳広司インタビューも意外な拾いもの。作品内容どうこうよりも、好きな作品がエーコ、ナボコフ、カルヴィーノ、タブッキ、チェスタトン、ボルヘスというあたりで期待してしまう。
海外作品はアルテが一位。2003年半でも一位だった『第四の扉』にくらべると出来はいいらしい。でもたぶん読まない。本格度が高いだけで決して優れてはいないだろうと思う。そのくらい『第四の扉』は(以下略)。
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