『キン肉マン』「7人の悪魔超人編1・2」ゆでたまご(JUMP REMIX ワイド版)★★★★★

 ゆでたまごインタビューが目当てで買った。よくある毒にも薬にもならない創作裏話とは違ってそこそこ面白い。なにしろ当時の当人も行き当たりばったりに描いていたので、場当たり的なエピソードに事欠かない。「完全にみえたキン肉バスターやぶり!!」とバッファローマンが叫んだ時点では、まだどうやって破ろうか考えてなかったとか、モンゴルマンの正体はわかりきってるのになぜ的なエピソードには笑ったなー。言われて気づく意外な事実もあって、1000万パワーをフルに使ったバッファローマンが真っ赤になるというのは、インタビューを読んで初めて知った。読み返してみると確かに「まっ赤に紅潮」と書いてある。白黒で読んだことしかなかったから気づかなかった。

 物語自体は、このころのキン肉マンがいちばん面白かったかもしれない。著者自身インタビューでも語ってるけど、描きながら展開を考えていたみたいです。ウォーズマンバッファローマンが仲間になるのは、初めから決まっていたわけではなかった。だけど『キン肉マン2世』だと、たとえばチェックメイトが改心するのとかは、たぶん計画通りだったんだと思う。(一世超人(伝説超人)との関わりなんかをあらかじめ決めておかなきゃいけないから、事前に計画をたてておく必要がどうしてもあるんだろうけど。)でもこの計画通りってのがつまらない。熱さがない。誰も彼もが予定通り社交辞令的に改心する。ところがなんと、バッファローマンはもしかすると初めはボスですらなかったかもしれないのだ。いい加減といえばいい加減なのだけれど、だからこそ面白かったんだと思う。誰もが気を抜けなかった。ウルフマンだけは初めから負けることが決まってたみたいだけど(^^;、だけどまさか、今から考えると、ロビンが死ぬなんて考えられないよね。しかもアトランティス相手に。
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