普段はあんまり現代ジャズなんて聴かないのだけれど、有線でかかっていたM-10「A Song For You」のカバーがあまりに素晴らしかったので購入。
ジャンルにかかわらずクリアー・ボイスってのが好きじゃないので、このちょっと太めの声にひかれました。レオン・ラッセルのオリジナルとカーペンターズのカバーのよいところだけをいただいちゃったような感じです。魂で叫びつつ耳に心地よいポップス。
歌の上手い下手は練習で少しはどうにかなるかもしれないけれど、声質だけはどうにもならないと思う。そういう意味でnoonは天性の声を持っています。で、そんな声に、奇をてらっていない演奏がぴったり合っているのですね。落ち着きのある。そんな感じ。
まあジャズに人生を感じちゃう人なら、若さのわりにはあまりに落ち着きすぎちゃってるかなあと感じるかもしれませんが。
アルバム中で実験してるといったらM-11「Can't Take My Eyes Off Of You」くらいかな。まあもともとジャズのスタンダードではないわけで、それをジャズのアルバムに収録しようとするなら思い切ったアレンジが必要なのでしょう。それでもじゅうぶん本盤中では異色です。
しかしM-10「A Song For You」からM-11「Can't Take My Eyes Off Of You」、M-12「恋しくて」という流れは、いったいどれだけ好きなんじゃい(^^)という感じでよいですね。M-11の絞り出すような歌い方が切なかっこいい。
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