『熱血!!コロコロ伝説 Vol.1』(小学館)

 オバQ目当てで買ったようなもの。ひさびさに読み返してみると、『ドラえもん』や『怪物くん』といったほかの藤子不二雄作品に比べて、〈のび太〉ポジションである正ちゃんの影が薄い。

 もう一つの別冊付録『がんばれ!ドンベ』は初めて読んだ(というか初めて知った)。とんでもない内容だな(^^)。いくらギャグでも今じゃあ描けないだろうなあ、少年誌にこんな漫画。成績ごとに生徒をグループ分けして、ドンベなグループが主人公だなんて。エロガキ女も限度超えてるよ……。でもだからこそ、『Qちゃん』と一緒に復刻する価値あり、でした。

 ドラえもんは言うまでもないのでおいておいて、ほかの作品について。

 いなかっぺ大将これも初めて読んだ。イメージと全然違った。こういうナンセンス・スラップスティックはけっこう好きだぞ。タイトルから連想して、けっこうコテコテギャグかと思っていたのだが、シュールだ。

 『リトル巨人くん』むかしはあったねえ、こういうトンデモスポーツもの。8歳のプロ野球選手……。

 ゴリポン君うわっ、まったく笑えない。むしろ不愉快。

 みきおとミキオ』『バケルくん』懐かしいなー。これも藤子不二雄

 ザ・ウルトラマン』『決闘!ウルトラ兄弟大人になってから読むと違う部分で大笑いできる。セブンが道場で型を披露してるよ_| ̄|○ しかも何だよその理由は。そんなんで死ぬなよ! 全然かっこよくないよ! それにしたって新ウルトラマンはいくらなんでもわざと狙ってるギャグだよね(ここまでくると笑えん)。

 『フランケンフラ子ちゃん』はベタなギャグ。

 『どんまい』これは野球漫画というよりは、野球を題材にした成長漫画。なかなかよい。一人の少年がトラウマを克服するための関門が、とんでもなく無理矢理なところもご愛敬。

 もともと知ってたのは藤子作品くらいしかなかったし、名前だけ知ってるのも『いなかっぺ大将』しかなかったし、知らない作品のうちの半分くらいは、当時の読者が“うわ、懐かしいっ!”と思うくらいにしかならないような出来なのだけれど、別冊付録2冊だけでも読む価値あり。
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