『郵便配達の学校』(L'École des facteurs,1947)★★★☆☆

 ジャック・タチ

 郵便配達夫が引き起こす定番のギャグの数々。踏切に取り残されたり、停めておいた自転車だけ走り去ってしまったり、自転車レースに紛れてしまったり、自動車の尻につかまって楽したり。ダンスのシーンがやけに印象に残った。

 ミュージカルを「歌で構成される劇」とするなら、「ギャグで構成される劇」とでも評すべき作品です。作品の中に面白いシーンを入れるというよりも、それぞれの笑いが一連の流れのなかで一つの大きな流れになっているとでもいうか、本来はこういう作品こそをコメディ映画というべきなんだろうな。

 だからギャグの一つ一つはベタ過ぎても、全体としてちゃんとしたものを観た、という印象が残ります。
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  『ぼくの伯父さん』(「郵便配達の学校」収録)
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