まえがきを読んでびっくり。少年向けに書かれたものの文庫化なんですね。
ちょっとがっかりしつつ実際に読んでまたびっくり。これが少年向け? 小松氏は一般の妖怪ファンのレベルを高く見積もりすぎなんじゃあ……? 充分に一般向けで通用します。あとがきを読むと少年向けといっても高校生くらいが対象のようではありますが。
いや、少年向けエッセイと聞いて、水木しげるの妖怪事典みたいなのを想像したわたしが馬鹿ですか。ストーリーを中心にした読み物的なものではなく、それぞれの伝承や縁起についてやたら詳しく考察した解説本です。だから少年向けとはいっても岩波ジュニア新書とか、そんな感じかな。
岩波文庫や角川文庫で活字本が手軽に読めるような類のものでもないので、原典紹介書&解説書としてなんのなかなか重宝な書籍だったと思います。
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