『ハリウッド警察25時』ジョゼフ・ウォンボー/小林宏明訳(早川書房ポケミス1803)★★★☆☆

 『Hollywood Station』Joseph Wambaugh,2006年。

長い長い会話だけから成る冒頭。話しているのは愚にもつかない無駄話――と思ったらあながち無関係なわけでもなかったのだね――と思った瞬間またも場面は変わって無駄話。

 こんな感じで、気取らない警官の日常を描いた群像劇が繰り広げられる。もちろん事件は起こっているし、作品を貫く大きな事件も一本あるんだけど、たまたま舞台が警察だっていうだけで、ノリとしてはヒューマン・コメディ(?)とかそんなです。いかにもそのまんまアメリカのテレビドラマ。

 この街の大通りは、いつも光に満ち溢れている。蛍光灯やネオン、ヘッドライトやテールライト、空へむかって放たれているさまざまな光の反射などが、入り乱れ、重なり合い、洪水になって「ここがハリウッドだ!」と宣言している。その中を、今夜もパトロールカーが行く。待ち受けるのは、麻薬、売春、喧嘩、窃盗、殺人……警官ひとすじ金属五十年のベテラン警官を中心に、サーファー警官、若きママさん警官、超映画マニア警官、金持ちのボンボン警官ら個性豊かな面々が、毎晩のように起きる事件に立ち向かう。警官出身の巨匠が久々に放つ話題作。(裏表紙あらすじより)
 -------------

  『ハリウッド警察25時』
  オンライン書店bk1で詳細を見る。
 amazon.co.jp amazon.co.jp で詳細を見る。


防犯カメラ