アメリカ小説の評論。
帯に「身も蓋もなく解き放つ!!」とあるけれど、その言葉に偽りのない内容でした。
『緋文字』について「だいたいなぜ私が、姦通を犯した女とその相手に共感しなければならないのか」だとか、『赤毛のアン』について「「アン」人気を支えているのは、こういう超エリート女たちではなく、二、三流の大学や短大を出た程度の、どちらかといえばおとなしめの女たちだというのが私の印象だ」だとか、これだけならただの野次にすら思えるような「見も蓋もな」さですが、通して読めばそこはもちろんちゃんと評論です。
ただ、導入のインパクトがあまりにも大きすぎるせいで、結論は結構フツーじゃん、と思ってしまう作品もありましたが。
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『聖母のいない国』
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