『国境の少女』ブライアン・マギロウェイ/長野きよみ訳(ハヤカワミステリ文庫)★★★☆☆

 『Borderlands』Brian McGilloway,2007年。

アイルランド国境、「どちら側の警察が主導権を持つのかは、だいたいのところ、死体のあった場所か被害者の国籍によって決まる」という舞台が魅力的な作品。

 ではありますが、捜査の過程でそういう特殊性が浮き彫りになることはありません。そこは普通の警察小説とまったく一緒。たまたま舞台がアイルランド国境付近の警察というだけで。

 舞台となる土地に惹かれて読んだのですが。してやられた、といえるかもしれません。

 少女の白い肌に舞い落ちたひとひらの雪が融ける。下着一枚の姿だが寒くはない。少女はもう死んでいるのだから。クリスマスを控えたその日、アイルランドを南北に分断する国境地帯で、彼女は発見された。捜査を始めた南側の刑事ベン・デヴリンは、少女と父親との性的関係の噂、彼女がある少年に引き込まれたドラッグとセックスの世界の噂を知る。南北に散らばる手掛かりを集め、ベンがたどりついた事件の意外な真相は……。(カバー裏あらすじより)
 ----------

  『国境の少女』
  オンライン書店bk1で詳細を見る。
 amazon.co.jp amazon.co.jp で詳細を見る。


防犯カメラ