知らないうちに新作が出てるかも、という期待を込めてふと思いついて検索してみたら、おお、漫画じゃないけど高野さんの本が出てました。
「絵本」とはいうものの、絵をこんなにもじっくり見たのは初めてかもしれない。ペーパークラフトなのが活きてます。影がちゃんと影の効果になってる!、と当たり前のことに感動してしまった(^_^;。
穴に降りていく場面の、壁に映る影。絞首台で火打ち石を打つ場面の、影。
最後のシーンの犬なんて、もはや犬じゃなくてニョロニョロ、ぬりかべ、どーもくんなのに、影の方を見るとちゃんと犬になっているということに気づいてたまげました!
逮捕のシーンの、切った部分と切った部分の組み合わせ方とか、絵巻物みたいに同じ画面のなかに違う時間の同一人物を描いて動きを表現したりとか、すみからすみまで読んでもまだ足りないくらい面白かった。
微妙に不気味で不思議な原作もいい。
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『火打ち箱』
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