ありゃ。最終巻なのか。
のっけからアキバとサド侯爵がタッグを組んだようなイメージが暴れまくっているかと思えば、次の瞬間には刺青の男とバッファローマンとナウシカ(の皇弟)を凝縮したようなビジョンが押し寄せ、めちゃくちゃ贅沢な内容です。
ここらへんは極端な話ストーリーなんかどうでもよく、絵としてぐいぐい引き込まれました。
これまではそんなにSF(・ガジェット)度が高くなかったのですが、ここにきてロボットとか拷問台とか俄にSFづいてきて、それもスピード感に一役買っているのですが、最後まで読み終えて「おお」と一声。
このためのSF設定だったのか、と。
単純にニーズに合わせただけなのかと思ってました。しかも、そこにデュマの『巌窟王』を持ってくるあたりのリスペクトがうまいです。
そういえば伯爵の手下の『マトリックス』ファッションといい、本書シャトー・ディフの『銀河鉄道999』的設定といい、上記のあれこれといい、この作品はリスペクトに満ちてます。わたしが知らない/気づかない元ネタも恐らくたくさんあるのでしょう。
回収されてない脇役などは、アニメ版を見なければわからないのだろうか。そこがちょっと残念。
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