『S-Fマガジン』2009年07月号No.640【「スター・トレック」公開記念特集/伊藤計劃追悼】

「My Favorite SF(第43回)」鷹見一幸

「話題の宇宙SFRPG『無限航路』の魅力」

「劇場版「スター・トレック」公開記念特集」
 

「齢の泉」ナンシー・クレス/小野田和子訳(Fountain of Age,Nancy Kress,2007)★★★☆☆
 ――なくしたあの指輪にはひと房の髪とキスマークが収めてあった。俺の人生を変えた女の……(袖惹句より)

 エキゾチシズムとロマンチシズムがやけに濃くて、それだけでお腹いっぱいです。
 

「おまかせ!レスキュー Vol.133」横山えいじ

「乱視読者のSF短篇講義(最終回=第12回)スタニスワフ・レム「GOLEM XIV」」若島正
 「SFとは言えない」と断言しちゃってますが。SFファンに対するエクスキューズ? それとも心からそう思っているのでしょうか?
 

「SF挿絵画家の系譜(37)中村宏大橋博之
 

「サイバーカルチャートレンド(新連載) ネットブックという隠れた宝箱」大野典宏
 レイアウトが一緒なので、「サはサイエンスのサ」だとすっかり思い込んで読んでいました。またずいぶんがらっと話題が変わったなあ――だなんて間抜けなことを思いながら。新連載でした。
 

「SFまで100000光年 70 絶対安全人生」水玉螢之丞
 

「SF Magazine Gallery II(1)」齋藤浩「文字型メカシリーズ・陸型ドリル戦車」
 一瞬なんのこっちゃと思いましたが、しばらく見つめて「ああ!」と納得。SF映画とかで実際にありそうなのがすごい。
 

「SF BOOK SCOPE」林哲矢・千街晶之牧眞司長山靖生・他
◆「円城塔はプロパーにあげよう(すみません)。だが、伊藤計劃は俺たち(たちっていうな)駄目なSFファンがもらった!」という言葉がインパクトありました。

『イエメンで鮭釣りを』『ジュール・ヴェルヌの世紀』、気にはなってたので、書評で一押しされると読みたくなります。「砂漠に鮭がいたっていいじゃないか!」って(^_^)。

榎本ナリコ『時間の歩き方』が紹介されてます。『ネムキ』で読んでたので気づかなかったけど、そういえばSFなんですね。
 

「地球移動作戦 第13回」山本弘

「魔京 第19回」朝松健

「《霊峰の門》第18話 乱風楓葉 六」谷甲州

イリュミナシオン 最終回」山田正紀
 

「センス・オブ・リアリティ」
・「「バベルの図書館」開館前夜」金子隆一……グーグル・ブック問題と、デジタル・コンテンツの話。

・「新型インフルエンザの本質」香山リカ……精神科医らしい視点による今回のインフルエンザ騒動。
 

「READER'S STORY」松田茂美「百五十年前のジャンプ」
 

「追悼 伊藤計劃

屍者の帝国伊藤計劃
 ――若き日のジョン・H・ワトソンを語り手に異形の十九世紀を描く、第四長篇冒頭三十枚の遺稿を掲載。(袖惹句より)

 河出書房から出版予定だったため、河出書房編集者のコメントが寄せられています。それによると『フランケンシュタイン』の続篇を構想していたそうです。フランケンシュタインの怪物技術が普及した世界を舞台に、ワトソン博士やヴァン・ヘルシング教授、諜報機関のM(正体はあの人)まで登場し、フランケン技術をメスメリスムと関連づけるなど、めちゃくちゃ面白そうな内容なだけに、残念です。
 

「追悼文」東浩紀円城塔桜坂洋佐藤亜紀佐藤哲也篠房六郎新城カズマ飛浩隆塩澤快浩

大森望の新SF観光局」6 伊藤計劃氏のこと。
 

「MAGAZINE REVIEW」〈アナログ〉誌《2008.12〜2009.3》東茅子

「デッド・フューチャーRemix」(第82回)永瀬唯【第14章 ハイ・フロンティア】

「無可有郷だより」樺山三英
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