『百鬼夜行抄 18』今市子(朝日新聞社・眠れぬ夜の奇妙なコミックス)

「雨戸仙人」
 ――人間に寄生する妖魔を自らの身体に封じ込めていた僧正が、臨終を迎えた。僧正の死とともに身体から抜け出る妖魔を木偶に取り憑かせて霧散させようと、いんちき占い師の八代が呼ばれていたが……。

 お母さん大活躍の話です。お母さんって、ときどき何もかもわかっているような行動をとるのでどきっとします。開さんだけではなく八代さんという人が加わったおかげで、パターンに広がりができましたね。
 

「見知らぬ妹」
 ――凪子を背負って森のなかを歩いていた。見つかる! 逃げなきゃ。……妹は? いない。。。ふと見ると服が血塗れに……交通事故がきっかけで昔のことを思い出した陽菜。自分はかつて、幼い妹を殺したのだろうか……?

 相変わらず妖魔に好かれる司ちゃんです。霊感体質のある人とない人の組み合わせ方が、これまでになかったパターンなので新鮮でした。
 

「三人法師」
 三人で写真を撮ると、真ん中の人が早死にする。結婚を控えた長女が死に、通夜に来ていた三人のお坊さんの一人が失踪した。その後、三女と結婚した新郎も……。

 白石さんを登場させたのは、和尚さんも入れて異能者を三人にしたかったからでしょうか。晶ちゃんと八代さんの話をちょっと挟みたかったからでしょうか。いまいちよくわかりませんでした。
 

一陽来復
 ――尾崎母子の代わりに、車で病院まで老人と女の子を迎えにいった律。ところが途中で女の子は失踪、老人は死体となって発見された。律に疑いがかかり……。

 久々にネムキ(2009年3月号)を読んだら、いつの間にか急展開が訪れていて、どういうことなのかまったくわからなかったのですが、その前の号に掲載されていたのがこの作品。シリーズにとって大事件です。
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  『百鬼夜行抄』18
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