インクの固まったPM-700Cのヘッドをクリーニング

 だましだまし使っていた「PM-700C」がとうとう印字できなくなりました。

・たまにしか使わないので新しいのを買ってもまたすぐ印字できなくなりそう。
・閉店セールで買いだめしたインクがまだ残っていてもったいない。

 ――という理由により、ダメ元で徹底的にクリーニングしてみることにしました。
 

A.まずはクリーニングの方法を調べる。

 「PM-700C」「クリーニング」で検索すると、こちらの「プリントヘッドの外し方」というホームページに行き当たりました。

 この通りに分解し、薬局で買ったアルコールで清掃、組み立てたところ、カラーは復活したものの、黒インクがうんともすんとも言いません。

 さらにいろいり検索してみたところ、黒インク詰まりが非常に多い機種のようです。ヘッドを外してみてわかったのですが、黒のインクタンクは一番端っこにあるため、インクの管がほかの色のものより長いんですよね。そりゃ詰まりやすいはずです。構造的な欠陥じゃなかろうか。
 

B.黒インクの詰まりをなおす。

 そこで、詰まった黒インクの取り除き方を調べたところ、注射器でアルコールを注入するという荒療治を発見。

1.100円ショップで、化粧品やインクの詰め替え用の小型注射器を購入しました。

2.そのままでは注射器の管が小さくて、インク吸入口にはまらなかったので、ネジ釘でぐりぐり穴を広げました。(あまり広げすぎると隙間からアルコールが洩れてしまうし、きつすぎるとインク吸入口を傷つけたりポキッと折ってしまいそうで、気を遣いました。)

3.注射器でアルコールを吸い上げて、インク吸入口に嵌め込み、ピストンを押しつけるも、ぴくりともしません。

4.しかたがないので、アルコール入りの注射器を嵌め込んだまま、容器にアルコールを張ってプリンタヘッドを漬け、上からと下から一晩じっくり溶かす作戦を敢行。(※写真1)

【写真1】
注射器とプリンタヘッド

5.翌日、恐る恐るピストンを押してみると……おお! じゅぼぼぼぼっ、とアルコールがヘッドから吹き出し、真っ黒なインクがもわもわと広がってゆくではありませんか。(※念のためアルコールを入れ換えたあと、もう一晩くらい置いておいた方がいいかもしれません。)
 

 あとはヘッドをプリンタに戻すだけ……のはずだったのですが。。。 わたしは試行錯誤を繰り返すはめになってしまいました。

 そんな失敗しないための注意点が3つあります。
 

C.ヘッドカバーを強く押したり、水平方向に力を加えたりしない。

 ヘッドカバーのスポンジが真っ黒だったので、ついでだからここもきれいにしておいた方がいいだろう――という軽い気持が不幸を呼んでしまいました。。。

 ティッシュペーパーを濡らして、ぽふぽふぽふ……ばびょーん! ヘッドカバーの下にはバネがあり、強く押したせいでバネが飛んでしまいました。プリンタヘッドどころかプリンタを分解して、泣く泣くバネをつけなおすことに。バネは四箇所あって、これがまた一苦労。一つ取り付けたら一つ外れて、四つ目を取り付けようとしたら一つ目が外れて……機械の隙間に落ちてしまうし。

 ヘッドカバーのスポンジ掃除は、軽く触れる程度にしておきましょう。今回はバネごと外れてしまったついでにきれいに洗っておきました。(※写真2)

【写真2】
ヘッドカバー
 

D.プリントヘッドを押さえつける金具は、バネの奥側(左側)に装着する。

 当たり前なんですけどね。バネの力で押しつけているんですから。ところがはじめのうちわたしはバネの存在自体に気づかなかったので、ずっとバネの手前側(右側)に金具を通していました。いくらネジをきつくしめても、これじゃあいけません。金具は(写真3)のように取り付けましょう。

【写真3】
金具とバネ
 

E.インクは新しいものに交換する。

 これも一見ささいなことのようですが、ばかにはならないようです。一晩アルコールに漬けているあいだインクはほったらかしなので、このあいだに意外と乾燥してしまいました。特にわたしの場合はもともと古いインクだったので乾くのも早かったのでしょう。何度か取り外したり取り付けたりを繰り返しましたし。
 

★PM-700C、復活★

 いろいろ苦労しましたが、こうしてみごと復活することができました。


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