『クライム・マシン』ジャック・リッチー(河出文庫)

 「記憶よ、さらば」好野理恵訳(Good-bye Memory,1961)★★★★☆
 ――「橋の上で何をしていたんです?」「飛び降りようとしていたんじゃないかな」「理由は?」「わからない。どうやら橋から飛び降りるか、記憶を失うか、どっちかの選択を迫られたみたいだ」

 単行本版未収録作品。リッチーらしいちょっととぼけた記憶喪失から始まって、古き良きサスペンス映画のような顛末を迎えるスマートな一篇。

 単行本に収録されていたカーデュラものは、『カーデュラ探偵社』としてまとめられるそうです。どうせまとめるならターンバックルものもまとめてほしかったのに。
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