『Sette sfide per Sherlock Holmes』Enrico Solito。
イタリアのホームズ・パスティーシュ。国書刊行会。というのが珍しかったので読んでみました。
そんなわけで普通とは違うところを期待していたのですが、実は普通の正統派パスティーシュでした。数冊の短篇集から抜粋した日本オリジナル。
なぜかちいさなホームズがたくさんいて装幀がかわいい。
「十三番目の扉の冒険」(L'aventura della tredicesima porta)★★★☆☆
――依頼に訪れたのは、かつてのべーカー街不正規隊のメンバーだった。父親が「本、装具《キット》」という言葉を残して、何者かに殴り殺されたのだ。
給仕のビリーの謎の真相はそんなことだったとは(^_^;。ホームズと子どもがお利口さんなのが好きじゃありません。「ゲスト」の正体は途中でわかっちゃいますよね。。。
「予定されていた犠牲者の事件」(Il caso della vittima predestinata)★★★☆☆
――フィレンツェを訪れたホームズ。折りしも滞在中のマーク・トウェインの家で、強盗事件が起こっていた。トウェイン夫妻の証言から、ジプシーが逮捕され、金もテントから見つかったのだが……。
今回のゲストはマーク・トウェイン。舞台も著者の国イタリア。犯人は原典でもけっこうインパクトのあるあの人。しかし、この人――優秀なのか(^_^)……?
ほかに「「パラドール議院」事件」「正しかった診断」「シャーロック・ホームズと十二夜」「チェス・プレイヤーの謎」「ピルトダウン人」の全七篇。