『ジャンピング・ジェニイ』アントニイ・バークリー/狩野一郎訳(創元推理文庫)★★★★☆

 『Jumping Jenny』Anthony Berkeley,1933年。

 なんてひどい(^_^;

 ピントのずれた手がかりから、ありもしない犯罪を捏造する(推理する)名探偵は多いけれど、この本のシェリンガム君はみずから手がかりにまで手を加えてしまいます。

 かくして〈犯人〉をかばうべく、自殺に偽装しようと奔走するのですが、次々と問題を大きくしてしまい、とうとう全員を引っ張り込んで全員共犯みたいなことに――。

 屋上の絞首台に吊るされた藁製の縛り首の女《ジャンピング・ジェニイ》――小説家ストラットン主催の〈殺人者と犠牲者〉パーティの悪趣味な余興だ。ロジャー・シェリンガムは、有名な殺人者に仮装した招待客のなかの嫌われもの、主催者の義妹イーナに注目する。そして宴が終わる頃、絞首台には人形の代わりに、本物の死体が吊るされていた。探偵小説黄金期の雄・バークリーが才を遺憾なく発揮した出色の傑作!(カバー裏あらすじより)
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