『アフタヌーン』2012年4月号

 今月号は恒例の四季賞冊子付き。

 

おおきく振りかぶっては榛名のチームと対決中。阿部君も復帰。

プ〜ねこ猫カフェ労働時間条例のバカさ加減ときたらホントに。

ヒストリエは相変わらずページ数が少ないなあ。

ハトのおよめさん」「臨死!江古田ちゃん」「カラスヤサトシはいつもどおりの安定感。

「天の血脈」安彦良和は、第二回。日露戦争前夜に満州/朝鮮を訪れた学術調査団が、ロシア軍に拉致されて……、という話。安彦良和ってガンダムやダーティーペアのイラストを見ると、人体のバランスや動きのある絵が描けない人なんだなあ、と思っていたのだけれど、この連載は古くさい絵柄も相まってか、見てて楽しい絵でした。

「リマスターズ!」みやざき明日香は青春音楽漫画かと思いきや、熱血ギャグ漫画。無表情で繰り出される熱いボケをほぼスルー。ツッコミなしの独特のギャグ漫画です。四季賞大賞の作家さんだそうです。

無限の住人は相変わらず面白いんだけれど、連載を読んでいないとあらすじがさっぱりわからんなあ。

今日のユイコさん。気にしてるんですね。

「さよならモノクローム」加藤祥子。2011秋の四季賞佳作者の読み切り漫画。母校に教育実習に訪れたチビの美大生の奮闘記。タイトル上の煽りにズバリ「青春ストーリー」とあるとおりの元気な作品。ツリ目でチビの主人公に黒髪ロングのヒロインという王道です。

「いつかのあの子」米代恭。こちらも四季賞(2011夏)入選者による読み切りデビュー作。事故から奇跡的に甦ったあの子は以前のあの子ではなかった……。シンプルな絵。「以前」についての説明の少なさ。台詞の間やコマの遠近や白黒の割合など、「空白」の使い方を知っている人という印象です。市川春子の影響を受けていそう。

百舌谷さん逆上するは、もはやわけのわからない方向に進んでしまいました。

「あたたかい雪」三輪亮介は、四季賞2011冬の準入選作。入選者の新作ではなく入選作そのもの。親の決めたレールに苦しんでいる女の子が、冒険を夢見る男の子たちと出会って、少しずつ変わっていく話です。可愛い感じの可愛くないキャラが記憶に残ります。

 そして目当ての四季賞ポータブル。

「ただいま!春機発動期!!」鍋倉純樹 大賞。ある出来事がきっかけで女の子と普通に接することができなくなってしまった佐々木だが、好きな女の子ができて……。絵といい内容といい、美化ではなく醜化された青春。ここまでくるとひたすら気持ち悪いだけだったなあ。。。

「乗る男」花輪園人 四季賞。勉強中でかまってくれないお兄ちゃんを部屋から出すために、妹と弟が計画したのは――。タイトルの「乗る」とは何かと思ったら「ノリがいい」でした。絵とか間とか、ちょっと高野文子を連想しました。この絵柄で大まじめな台詞廻しだからこそ成立するギャグ。別の作品も読んでみたいです。

「たかえさん」中世千尋 かわぐちかいじ特別賞。耳塚が公園で会った「たかえさん」と名乗る女は、ワンカップ大関をこよなく愛する元モデルだった……。未知庵の漫画に出てきそうな「たかえさん」が自由気ままなギャグ漫画。粗削りだからこそ味が出ているという好例です。

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