『アフタヌーン』2013年4月号

 連載終了と新連載が続いて、だいぶ様変わりしてしまいました。今月号は四季賞小冊子つき。

タナトスの使者』file1「安田隆一」赤名修・吉田穰

 「ネメシスの杖」に続いて医療系社会派漫画の登場です。尊厳死(正確には違うらしいのですが)――尊厳死を請け負うドクター・キリコのような組織のお話です。依頼人は死を望んでいて、唯一の家族である妻も負担に思っているようだ。だが気になる点が一つだけ……。
 

げんしけん 二代目』85「ドッキリthreeの○秘報告」木尾士目

 波戸ちゃんと斑目先輩を部室に二人きりにして、スーのさしがねで、「伝統」である児文研からの覗き見を始めた一年生たち。スーが相変わらず謎の赤面でした。
 

おおきく振りかぶって』98「秋季・地区大1回戦 12」ひぐちアサ

 武蔵野×西浦戦もいよいよおしまい。なんだかとぼけた試合にも見えますが、水谷君も阿部君も集中しているってことなんですよね。巣山もファーストコーチャーとして的確な声をかけ、泉もホームから冷静にランナーに指示を出し、みんなめきめきと成長しています。
 

ネメシスの杖』2「オカピの群れ」朱戸アオ

 伝染病の確信を得た阿里たちだったが、患者たちがシャーガス病を自称しながらも検査は拒んだという謎めいた出来事が明らかになった。「タナトス」のような仕事人的な個人組織とは違い、マルサ的な行政機関なだけに、上層部からの圧力、というもう一つの敵がいて、刑事ドラマ的な仲間意識を共有しているのがいいですね。
 

『たくのこ』5「小さな住人」、6「硬い虫」花輪園人

 今回の二篇はいつにも増して突発度が高かったです。消しゴムのマクラがじわじわ来ました。帽子をかぶったペンギンを見た者は美しさに感動のあまりどうにかなるという……「小さな住人」。読書中のお兄ちゃんが、王室秘蔵の書物を勝手に読みふけっていることにされてしまう「硬い虫」。
 

『思春期シンドローム』(1)赤星トモ

 四季大賞受賞作が新連載。楽しみにしていたのですが、やはり連載には向かないネタだったのかな。症例8「初体験」症例9「永遠」の空き缶話は受賞作と同じ味がしてよかったです。新たに先生を投入することである程度つながりのある世界になってますが。。。お願いだから今後ストーリー漫画にはならないでほしいです。
 

ヒストリエ』80「帰途への一戦・3」岩明均

 引き続き指揮官に代わって指示を出し続けるエウメネス。今回はペン入れが間に合わなかったらしいのですが、こういうのはファンにはかえって嬉しいんじゃないだろうか。
 

宝石の国』5「メタモルフォス」市川春子

 かたつむりに飲み込まれたフォス。助け出してみると……衝撃の展開すぎます! いや無茶苦茶すぎませんか。
 

『ほしにねがいを』(1)中川貴賀

 父母をなくした双子の高校生が、隕石の「情熱」を人にしてきたおじいちゃんからその技術を教わり……。着衣のまま人になったりするすげー乱暴なところがすでにもう味になっちゃってます。
 

 

BUTTER!!! バター!!!』最終回 ヤマシタトモコ

 ほんとうに最終回だったんですね。。。今回の主人公は完全に一年生たち。どこまでも卑屈で素直になれない端場と、相変わらず人の心に土足で踏み込む夏。まあ相性は最悪なわけですが、ヨネちゃんカップルのおかげでわかりあうきっかけができたようです。宇塚さんの「好きなコト仕事にしてても楽しいのなんか一瞬だけだよ」って、身に染みるなあ。。。
 

『天の血脈』(12)安彦良和

 さらわれたハナを想って一人船上で暴れる安積。ハナに似た女性が……。
 

四季賞ポータブル

「勉強ロック」山田胡瓜

 やる気と元気だけはある郷田のぼるは、隣の席の長澤司が頭がいいことを知って、つきまとう勉強を教えてもらうが……。
 

「ステ公のはじまりの旅」土橋田アキラ

 親のないその子は死にかけていた。ステ公と名づけて拾ってくれたチンピラからナイフを奪って逃げだし、どうにか生きていたが……。
 

「金奪撫子」譲

 片方がおかまだったことから、女子プロのタッグ優勝を取り消されたあきら・まことコンビ。二人ともヤケになり……。
 

 


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