『暗殺教室』(1)〜(3)松井優征(集英社ジャンプコミックス)
タイトルから勝手にバトルロワイヤル系のものを想像していて読もうとも思わなかったのですが、読んでみたら全然ちがいました。地球破壊を予告した宇宙人が、なぜか落ちこぼれクラスの教師となり、生徒が自分を殺すことができたら地球は助かる――というわけで生徒たちによるチャレンジが始まった。
まずはタイトルとのギャップです。それから、どうやって難題をクリアするか、という試行錯誤。それから落ちこぼれ生徒との交流という教師もの。今のところ学園コメディ部分がメインなので、今後、関門クリア部分でもっと盛り上がりを見せてほしいです。
『ヴォイニッチ・ホテル』(1)(2)道満晴明(秋田書店ヤングチャンピオンコミックス)
よくジャケ買いと言いますが、漫画のジャケットというのはかなり恵まれています。内容そのままをジャケットにできるのだから。小説やCDではこうはいきません。映画に至ってはやる気ゼロ、似たようなポスターと切り貼りしたDVDジャケ。
――というわけで、レトロかつゴシックでポップな絵柄とレタリングが気になり、読んでみました。
いまだ治安の悪い南国の島を訪れた日本人のクズキは、ヴォイニッチ・ホテルに宿泊する。中学生のようなメイド、傷だらけのメイド、死にたがりの料理人、元覆面レスラーの支配人のいる、その廃れたホテルには、日本の漫画家、殺し屋、ヤクの売人らが宿泊していた。島に三人の魔女の伝説が伝わり、森へ入った者はばらばらにされてしまうという。そして島を襲う連続殺人鬼スナーク……。
魔物と悪人と少年探偵団とちょいエロが織りなすオムニバス。何となく雰囲気的にオノ・ナツメが好きな人には面白いと思います。