『オール・クリア2』ももうすぐ発売。用語集付き。
「エミリーの総て」コニー・ウィリス/大森望訳(All About Emily,Connie Willis,2011)
――ブロードウェイの伝説にして『オンリー・ヒューマン』主演女優のクレア・ハヴィランドの前にあらわれたアーティフィシャルのエミリーは、ロケッツの舞台を見て自分もああなりたいと夢を見た。
ロボット/AIが人間の仕事を奪うかもしれない――という恐れはあまり前面に押し出されてはいないので、SFというよりも夢見る少女一般の話のようです。ウィリス流の『イヴの総て』解釈でもあります。
「ナイルに死す」コニー・ウィリス/大森望訳(Death on the Nile,Connie Willis,1993)
――ゾーイのガイドブックに書かれてあったのとは違い、ピラミッドは観光客でごったがえしてはいなかった。リッサが夫を殺す? それとも逆? わたしは空想をもてあそぶ。
クリスティはミステリだけでなく怪奇幻想の分野にも秀作は多い。そんなところにもオマージュを捧げたような作品でした。
『SFのある文学誌』19「気球は月世界の夢を見るか――『月世界遊行日記』」長山靖生
ヴェルヌ以外の月世界旅行譚。
「三島浩司インタビュウ」
「書評など」
◆「一九〇七年出版のイタリア古典SF」エミリオ・サルガーリ『二十一世紀の驚異』、ロン・カリー・ジュニア『神は死んだ』、石橋正孝『〈驚異の旅〉または出版をめぐる冒険 ジュール・ヴェルヌとピエール=ジュール・エッツェル』。
『パラフィクション論序説』11「あなたは読者である」佐々木敦
フレドリック・ブラウン「うしろをみるな」、フリオ・コルタサル「続いている公園」、ジーン・ウルフ「デス博士の島その他の物語」
「乱視読者の小説千一夜」29「永遠の淵から」若島正
「宮内悠介インタビュウ」
「(書いていたものは)当時はミステリが多かった」ゆかりでしょうか、ミステリマガジンにもインタビューが掲載されています。
「雪舟えまインタビュウ」