『アフタヌーン』2014年9月号、『キン肉マン』47、『ネムキ』2012年5月号

アフタヌーン』2014年9月号(講談社

 四季大賞受賞作掲載。

波よ聞いてくれ』1「お前を許さない」沙村広明
 男に振られてくだを巻いていたスープカレー店店員ミナレは、酒場で会ったラジオ局ディレクターにはめられてラジオで思いのたけをぶちまけることになった。

 『無限の住人』の著者による新連載。恐らく主人公と同世代のOLだったりすれば共感できるのでしょうが、わたしには熱い叫びの内容がまったく面白く感じられませんでした。
 

おおきく振りかぶって』112「埼玉県大会10」ひぐちアサ
 歩幅が合わずに投げにくそうな三橋。ストレートを2球続けてファールされ考え込む阿部の脳裡に、「オレたち成長するから」という三橋の言葉が思い浮かぶ。

 成長なのかズレなのか、なかなか思い通りにはいかなくなりつつあるバッテリーです。次回予告は「千朶打線が西浦バッテリーを襲う!」。
 

げんしけん 二代目』102「斑目改 キャ号突撃戦」木尾士目
 久我山に押し切られ、ケーコの勤めるキャバクラを訪れた斑目先輩。緊張で真っ赤になるものの、ケーコが本性を現したために途中からはリラックス。酒を飲み過ぎ……。

 斑目先輩とケーコ。まったくドキドキしないというか、もうなるよーになっちゃえばいいじゃん(笑)という組み合わせなのですが、斑目先輩もケーコも可愛いです。
 

『フラジャイル 病理医岸京一郎の所見』2「岸先生、ご立腹です」草水敏・恵三朗
 岸先生に感銘を受け病理に配置換えしてもらった宮崎先生。だが岸先生は何も教えてくれず、病理の所見に難癖をつける臨床医と今日も喧嘩する始末。岸先生は肺癌だと言うが……。

『思春期シンドローム』(19)赤星トモ
 胸の大きさ、キューちゃん、好きな男子、清田さん、油絵、胸の大きさ、の6篇。

マージナル・オペレーション』15「新月の祭り」
 いよいよ襲撃が始まります。今回はかなりやばい様子。。。

宝石の国』22「変容」市川春子
 何もかもすっかり変わってしまったフォスの前に、ボルツが現れ……。

「不呪姫と檻の塔」ヤマシタトモコ
 出生時に呪《スペル》をかけられることが義務化された日本。16歳になると呪が発動し、それを克服することが一人前の証だった。古賀美保子は日本でただ一人、呪われていない人間だった。

 読み切り。青臭い(けれど永遠の)テーマを、裸だったり社交ダンスだったり呪いだったり、ちょっとメインストリームとは違う角度から描くことで、真摯に向き合うヤマシタ氏らしい作品でした。
 

「旧世界の魔女」いさかわめぐみ
 かつて悪魔の月から雷を落とし世界を滅ぼした「魔法使い」。現在、魔法使いはもちろん魔導器を所有している者も、異端として処刑されていた。女子高生・麻理はなぜかそこに迷い込んでしまう。

 四季大賞受賞作。すこし・ふしぎな物語としてはともかく、四季賞と言われると……。中世やSFの作りが甘いので、シリアス場面が生きません。四季賞受賞作・西の智「コインは猫を殺す」の方を読みたいです。

『マイボーイ』(5)木村紺
 雨後島VS佐藤玲、2ラウンド目。

 
 

 

キン肉マン』(47)ゆでたまご
 ジャンクマンVSペインマンの続き、スニゲーターVSガンマン。次巻はプラネットマンだそうです。それはまあ、当然、ザ・ニンジャ、サンシャイン、アシュラマンはトリになりますよね。。。オリジナルではただの残虐ファイターだったジャンクマンやスニゲーターの感情面が描かれているのが、かえってマイナスでした。ジャンクマンが人間らしいバランスのよい身体になっているのもむしろ格好悪いです。。。

 
 

 

 あらまき美里のデビュー作が掲載されているので中古を購入。

セントエルモの火」あらまき美里
 ユークとギィは双子の兄弟。子どものころに死んでしまったギィを蛇の甘言に乗って生き返らせたため、二人とも寿命も存在感も他人の半分しかない。

 人の記憶からの消滅、悪魔との取り引き――手垢にまみれた題材を、セントエルモの火の伝説と絡めてあります。そのぐらいの奇跡なら、あってもいい。翳りのあるエキセントリックな魅力のある少女はデビュー作から一貫しているのですね。
 

『未知庵の三時のお水』「へそ」未知庵
 鬼によるへそ狩りが流行している社会。栄二郎の妹もへそを取られてしまった……。

 「ラジコンに気をとられていたスキに……」「鬼に金棒」「それママの高級孫の手よ」といったくすぐりもさることながら、何よりも本作は未知庵には珍しいスラップスティックで、栄二郎と鬼によるドタバタはお腹の皮がよじれます。
 

   


防犯カメラ