『珈琲店タレーランの事件簿』岡崎琢麿(宝島社文庫)

 「全然違います」「たいへんよく挽けました」。こんな決めぜりふとともに謎を解く安楽椅子探偵は、バーのマスターならぬ喫茶店バリスタ

 喫茶店から語り手の傘が消える第一話、語り手の親戚が浮気された第二話、牛乳をねだるサッカー少年・第三話、語り手の別れた彼女が何度も出没する第四話、語り手がほしがっていたものを美星バリスタが先回りして手に入れる&バリスタの過去が明らかになる第五話、語り手の部屋に何者かが侵入した形跡のある第六話、そしてとうとう過去の事件が再燃する&いろいろと真実が明るみに出る第七話。

 コーヒーがキーとなっている第二話、いちばん自然でスマートな第三話、あたりがベストでしょうか。

  


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