『ぼくが探偵だった夏』内田康夫(講談社ミステリーランド)★★★☆☆

 浅見光彦の子ども時代を描いた作品。

 浅見光彦シリーズのようにドラマ化されているものは、原作を読んだことのない子どもでもテレビで見て知っていたりするので、ちゃんと「名探偵もの」という認識で本書を読んだりするのかと思うと、にんまりしてしまいます。

 ヘンに凝らない分、子どものころに読んでいたら一番面白そうな作品でした。

 光彦・小学校五年生の夏。クラスに軽井沢からの転校生・本島衣理がやって来た。初対面の印象は最悪! それなのに隣の席だなんて、女という生き物が苦手な光彦には辛い毎日だ。でも、待ちに待った夏休み、光彦は今年も恒例の軽井沢の別荘へ……。そこで、夏の友だち・峰男くんから偶然、衣理を紹介され再会する。話をするうちに光彦は、最近、軽井沢で行方不明になった女の人がいるという話を聞き、三人で現場に行くことに。すると、怪しげな「緑の館」の庭で大きな穴を掘り、何かを埋めようとしている男の姿が! その直後から不穏な空気が光彦の周囲に漂いはじめる。埋められた物は何だったのか?平和な軽井沢でいったい何が起こっているのだろうか!? 「浅見光彦シリーズ」でお馴染みの“あの人”たちも登場。(函裏表紙あらすじより)

  


防犯カメラ