「やくしまるえつこのSF世界」
相対性理論のやくしまるえつこ特集。連載「あしたの記憶装置」、円城塔とのことばのかけらコラボ、イメージイラスト競作、エッセイ、評論、トリビュート漫画&小説、CD解説。
「近代日本奇想小説史 大正・昭和篇(27)大正末期のジュヴナイル奇想小説2」横田順彌
「月の合わせ鏡」早瀬耕
――もしも月に鏡があったら、そこに映るのはいつの自分なのだろうか――(袖コピーより)
「有機素子板の中」と同じシリーズ。ほかにSFマガジンには「彼女の時間」が掲載されてました。
「書評など」
◆ジョン・スラデック『ロデリック』、ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア『あまたの星、宝冠のごとく』など。
「《マルドゥック》シリーズとイラストの歩み」冲方丁×寺田克也
「『ロデリック』刊行記念 究極のロボットSFが描くもの」柳下毅一郎×円城塔
『ロデリック』およびスラデックに関する対談。円城氏による自作解説の趣もありました。
「サはサイエンスのサ(243)人智を越えたアルファ碁だが」鹿野司
「乱視読者の小説千一夜(50)新奇な小説」若島正
いま英国で「大きな小説」を書く作家デイヴィッド・ミッチェル、イアン・ピアーズ、ミッシェル・フェイバーのうちミッシェル・フェイバーの最新作『The Book of Strange New Things』。
「SFのある文学誌(46)ベインのインド・ファンタジー 松村みね子の幻想世界1」長山靖生
「天地がひっくり返った日」トマス・オルディ・フーヴェルト/鈴木潤訳(The Day the World Turned Upside Down,Thomas Olde Heuvelt,2014)
――天地がひっくり返ってもぼくは、きみに会いに行かなくちゃいけない――ヒューゴー賞受賞作(袖コピーより)
オランダ人作家による、2015年ヒューゴー賞ノヴェレット部門受賞作。きみとぼく、な感じがあまり好きではありません。
「失踪した旭涯《しゅうや》人花嫁の謎」アリエット・ドボダール/小川隆訳(The Lost Xuyan Bride,Aliette de Bodard,2007)
――旭涯の領内で探偵を営むおれのもとに、失踪した花嫁捜索の依頼が舞いこんだ……(袖コピーより)
ヴェトナム系フランス人による作品。中国がアメリカに上陸して旭涯を築き、アステカがスペインを退けて大メヒカを建国した、架空の歴史世界が舞台です。アメリカ人である探偵が旭涯内で極めて地位が低いといった、架空世界ならではのズレを除けば、極めてオーソドックスな私立探偵小説でした。