『Nemuki+ ネムキプラス』2016年9月号

百鬼夜行抄』114「一夜華」今市子
 ――里加はこれまでうまくいかない人生を送ってきたが、このたびお見合い相手の男性と結婚することになった。一方、飯島家では大学院進学を悩んでいる律のところに、司と晶が線香花火と酒盛りをしに訪れた。

 里加は、これまでの『百鬼夜行抄』にはないキャラクターでしたね。それもそのはず……。住職さんが久しぶりの登場です。しかしそんなことを「ちょっと手伝ってもらえんか」って、相変わらずの無茶っぷりでした。
 

『ことなかれ』4「引き寄せの法則オガツカヅオ/星野茂樹
 ――尚東学園高校映像研究会ヌーベルガールズの三人は、三日前から行方不明になっている部長をさがしに、閉鎖した精神科病院を訪れた。

 りんたもちょこっとゲスト出演。完全にパシリですね(^^;。今回はオガツカヅオ独特のフシギな感覚のオチはありません。次号は一回休み、連載再開は2017年1月号から。
 

『未知庵のきなこ体操』「さち子の好物」
 ――あくびした拍子に「さち子」を飲み込んでしまった男。どうやって外に出そう……。

 今回はあまりぶっとんでません。
 

「キキミミノ実」あらまき美里
 ――「姫華」どことなく懐かしい声に名前を呼ばれた気がした。最近よく見かける蝶。そういえばどこから発生しているんだろう。放置された「さかみち公園」に行くと、地面に落ちた首がしゃべっていた。

 蝶(蛾)が仲立ちする、忘れ去られてしまったこと、と、忘れてしまったこと。不思議なこと、というよりは、当たり前に存在しているけれど見えないこと、なのですが、動物の超音波や高齢者の難聴など、それらしい理由にさりげなく触れられているところに、何気ないリアリティを感じます。それが日常だったときというのが誰にでもあったのですね。
 

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