「巴里マカロンの謎」米澤穂信
――小佐内さんのつきあいで名古屋にできたパティスリーを訪れた小鳩君。小佐内さんが手を洗っているあいだに、注文していたマカロンセットが運ばれてきた。ところが気づくと、3つセットのはずのマカロンが、皿に4つ乗せられていた。誰が何のために……?
待望の小市民シリーズ最新作です。高校一年の9月の出来事、ということは『冬季限定(?)』の一部ではないのでしょうか。純粋な安楽椅子探偵もので、小鳩君と小佐内さんが補い合いながら推理を繰り広げますが、「作り手の名の冠されたマカロンで贈り物をするのは――」「犯人の恋路を邪魔しようとするのは――」「様子を窺っている犯人は――」というポイントで小佐内さんが女性らしい視点で推理を進めているのが意外でした。
「ミステリーズ!表紙の秘密 田中寛崇編」
vol.69〜vol.80 までの表紙イラストにはそんな仕掛けが施されていたんですね。これは観返してみたくなります。
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