『続・明日に向って撃て!』(Wanted: The Sundance Woman,1976,米)★★☆☆☆

 キャサリン・ロスが出ているのが救い、といった映画になってしまっていました。エッタ・プレイスのその後、という設定は面白いのですが、まったく活かされていません。ブッチとサンダンス以外に気があるそぶりを見せる男など登場させるものではありません。残されても生きていくんだ、というのを描きたいなら、せめて視聴者が納得できるくらいのかっこいい男を登場させないと。ロバート・レッドフォードの代わりにあんなへんちくりんな男では……。

 エッタが遺志を継いで、というのもおかしいのですが、列車強盗やったり昔の仲間を助けたり。しかしそのどれもが間延びしています。

 「遅かれ早かれやつらは死んでいた」「それでもできるだけ遅い方が良かった」という前作を想い出してしんみりしてしまうセリフに象徴されるように、すべてが「あの後」というだけで成り立っている映画です。単独では零点だし続編としても零点です。キャサリン・ロスも魅力を発散させるというよりは前作のアイテムとして起用されただけの感じです。もったいない。

 自動車が登場するあたり、前作に出てきた未来の乗り物「自転車」を意識したのでしょうか。

 原題“Wanted:The Sundance Woman”『指名手配:サンダンスの女』といったところか。1976年製作のテレビムービーらしい。テレビムービーというのは、ちょっと凝った二時間ドラマみたいなものでしょうか。設定は二年後、だが、実際は69年製作の本編からは七年後なのです。そりゃキャサリン・ロスも年を取ってしまう。

 


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