『onBLUE』志村貴子対談、『ハコヅメ』3、『アフタヌーン』2018.10

『onBLUE』vol.36【特集 志村貴子のおとこのこ】(詳伝社)

 BLばかりの雑誌なので、志村貴子のインタビュー&対談と新連載以外には興味がありません。志村貴子と対談している雲田はるこの連載も読んだけれど、やはりわたしには受けつけません。よしながふみがイラスト寄稿。志村貴子のBL&百合同人誌がすべて電子配信予定とあります。販売じゃなくて配信なんですね。

 デビュー20周年だそうです。藤子・F・不二雄山下和美の描くスーツについての見方が漫画家さんらしい。

 志村貴子雲田はるこではネームと下描きの描きやすさが逆みたいですが、本誌に掲載された志村貴子のネームを見ると「今はネームにそれほどしっかりと絵を入れていない」状態でこれなのかあ、ほかの漫画家さんが公開しているネームはもっとテキトーだった気がするのですが……そりゃ非効率的だと思います。
 

「ブルーム・ブラザーズ」01 志村貴子
 ゲイだったはずの兄が結婚すると聞いて驚く弟に、兄の婚約者があることを伝え……兄弟そろってふらふらですが、人を好きになるということに男も女もないということなのでしょう。
 

『ハコヅメ〜交番女子の逆襲〜』(3)泰三子(講談社モーニングKC)
 第3巻は全9話のうち6話が長篇仕立てになっていて、普通に刑事ドラマっぽかったりします。もちろん藤部長の毒舌や川合の天然は変わらないのですが。性犯罪事件の捜査の様子が、目撃者からの事情聴取→特別捜査本部→地道な捜査→犯人追跡という一連の流れで描かれていました。犯人のモンタージュや犯行現場の特定など、ミステリ度も高く、この漫画のこれまでとは違った面が楽しめました。実は川合、けっこう活躍してます。被害者と捜査を巡るシリアスな場面もあり、藤部長がめずらしく真面目に真剣でした。藤部長が源部長を「げん」と呼んでいるのが同期っぽくて好きだったのですが、あれは源部長初登場の回だけの設定だったようです。
 

アフタヌーン』2018年10月号(講談社

 勘違いしてましたが今月号に四季賞受賞作は掲載されていませんでした。

『猫が西向きゃ』04「The tail turns round」漆原友紀
 すべての角が丸くなるフローが発生。

『天国大魔境』09「竹早春希」石黒正数
 竹早姉弟がキルコになった顛末。

『フラジャイル』52「越境者」草水敏/恵三朗
 ガイドラインよりも患者を救うことを優先するかどうかの倫理との戦いではなく、監査との戦いに。こうなると宮崎先生ではなく岸先生の出番でしょうか。

『スキップとローファー』01「ぴかぴかの高校生」高松美咲
 「カナリアたちの舟」作者による新連載。優等生だけど天然な女の子が田舎から東京の高校に進学して新しい生活をひた走るコメディ。主人公だけでなく、主人公と接した同級生も前向きになってました。まっすぐで気持ちよくなれる作品です。

ヴィンランド・サガ』153「バルト海戦役29」幸村誠
 脱出成功、あとは逃げるだけ。みんなが逃げたらトルフィンはあとは戦うだけ?

『概念ドロボウ』04「オウカドレイカ田中一行
 犯人の本拠地に乗り込んだ二人。盗まれたモノを突き止めたウロ。

青野くんに触りたいから死にたい』19「君のためにできること椎名うみ
 刈谷さんを憑り殺さないために、穢れの状態を作り出そうとする青野くん。青野くんを成仏させるために決意する刈谷さん。

 『江古田ちゃん』が12人の監督によりアニメ化されるという広告がありました。うまく嵌れば面白そうな企画です。
 

『ダレカノセカイ』11「アンナ・アビトワ」三都慎司
 明かされるアーニャの過去と目的。そしてアーニャが匿っているクリエイターが登場。クライマックスが近づいているようです。

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