『アメリカン・ビューティー』(AMERICAN BEAUTY,米,1999)★★★★★

 ケビン・スペイシー主演。

 アンジェラ役の女の子がかわいくないのになんで男をメロメロにする色っぽい役をやってるんだろうと思っていたけど、だんだんかわいくみえてくるから不思議です。

 結局、軍人のお父さんは最後まで自分を解放できずに、解放できない唯一の登場人物が悲劇を招いてしまいました。

 アメリカの普通の家庭の悲劇、のようなふれこみの映画でしたが、ちょっと違うのではないかと思います。

 死者のナレーションということになっていますが、普通に考えれば死者が語るというのはおかしいわけです。それがどうやら天国のような「永遠の場所」があるらしいので、「死者」がしゃべるというのにも一応の説明をつけているのが律儀で可笑しい。死者の一人称である以上は死ぬことは明らかなのですが、誰が殺すのか?が最後までわからないようになっています。というか、わかるわけがありません(^^;。

 アメリカン・ビューティー

 舞台となるバーナム家の妻キャロリンが育てているバラの品種名。自分の理想を実現するための象徴でもある。登場人物の追いかける個々の理想・夢などを意味している――だそうです。

  


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