『一日三食絶対食べたい』1 久野田ショウ(講談社アフタヌーンKC)

 「三途の川でワルツを」「宇宙のライカでそれぞれ四季賞審査員特別賞と四季大賞を受賞した著者の読み切り「一日三食絶対食べたい」がコミックDAYSで連載され、晴れて単行本第一巻が刊行されました。

 洪水と氷河期によって自給自足の生活を強いられている世界で、氷のなかから様々なものを採集する仕事に就いたユキ。働くのは嫌いだけれど、一日三食食べるためと、災害時に親とはぐれてしまった少女リッカを支えるため。

 読み切り版の第1話のほか、第2話では学校が再開し(でも全学年合同)、第4話では嗜好品であるビールの開発に取りかかるなど、少しずつ文明は戻りつつあるようです。第7話ではほかのコミュニティーも発見されましたし。

 ぶっきらぼうなスギタと感情過多なユキはいいコンビで、そこにけなげなリッカやいい人のスズシロが加わることで丸く収まっているようです。第4話で登場した理系人間のステレオタイプみたいな技術者が可笑しかった。

 読者から大反響といって帯が読者のコメントでびっしり埋められていますが、実のあるコメントならともかく、こういうたれながし系のコメントは気持ち悪いのでやめてほしい。
 

  


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