『When Marnie Was There』Joan G. Robinson,1964年。
児童文学の名作が、数年前ジブリ映画化を機に新訳されたので、読んでみることに。
前半はちょっと風変わりで他人と打ち解けられない女の子という王道の主人公が、新しい環境に移されて、そこでマーニーという不思議な少女と出会う、というこれまた王道の展開です。
少女アンナと新しい家族や不思議な女の子との交流が描かれるだけなので、退屈といえば退屈です。なのでわたしは頭のなかで世界名作劇場っぽいキャラクターにしゃべらせながら読みました。
後半、当然のようにマーニーは消え、アンナも成長して普通に暮らしていますが、マーニーが住んでいたはずの館に、あるとき新しい一家が引っ越してきます。そして発見されたマーニーのノート。トントン拍子に明らかになるマーニーの正体。アンナにはマーニーが見えた理由もそれでわかります。マーニーとの出会いは、起こるべくして起こった出来事だったと言えるでしょう。
みんなは“内側”の人間だけれど、自分は“外側”の人間だから――心を閉ざすアンナ。親代わりのプレストン夫妻のはからいで、自然豊かなノーフォークでひと夏を過ごすことになり、不思議な少女マーニーに出会う。初めての親友を得たアンナだったが、マーニーは突然姿を消してしまい……。やがて、一冊の古いノートが、過去と未 来を結び奇跡を呼び起こす。イギリス児童文学の名作。(カバーあらすじ)
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