風に飛ばされた帽子は、ばけねこの頭の上に乗ってしまいました。帽子を返してほしければ、お嫁さんになれ、と脅すばけねこに、トコは「うまく化けたところを見せてくれたら」と答えました。
傑作『ビビをみた!』の著者による絵本です。ばけねことトコの愛らしくも不気味なぎょろ目が印象的ですが、それ以外にも画面に登場するあらゆるものが生きているのが不思議な世界に説得力を持たせています。きばっていた太陽は次の場面ではやる気がなさそうです(^^;。太陽や風船に顔があるのはまだわたしの想像の範囲内ですが、雲(?)でしょうか画面上部を覆う天に目があったり、飛行機に目があったりするところは、さすが作家の想像力だと思いました。
文章ページの天地を走っているトコとばけねこの百面相の帯がかなり可愛いです。
[amazon で見る]