「メルカトル・ナイト」麻耶雄嵩 ★★★★☆
――作家の鵠沼美崎のところにトランプのカードが毎日一枚ずつ送られてきた。美崎のイメージカラーの赤に合わせて、ダイヤのKからカウントダウンされ、もうすぐハートのエースが近づいていた。不安を感じた美崎はメルカトルに相談した。念のため自宅を出て泊まっているホテルの隣の部屋で寝ずの番をすることになった美袋を尻目に、メルカトルは酔っ払って寝てしまった。何事もなく夜は過ぎたように思えたが……。
メルカトル鮎シリーズの最新作。古典的で単純なネタ【ネタバレ*1】が用いられていますが、メルが犯人の計画に乗っかっているため真相に至るのがむずかしくなっています。なぜメルが乗っかるのかと言えば、相変わらずの鬼畜な理由でした。
[amazon で見る]
*1※自作自演の被害をアリバイにしてライバルを殺しに行こうとする