『アルマ』3、『ハコヅメ』13、『ビューティフル・エブリデイ』2

『アルマ』3 三都慎司(集英社ヤングジャンプコミックス)
 いよいよアルマに乗り込んだレイ、ルキアナたちと、共闘する甲《ジア》、迎え撃つギジンたち。死を目前にしてアルマに接続した甲のシンイェンが見たデータによれば、アルマはかつて札幌の科学者が死んだ(?)娘「理世」のために作ったものらしきことが判明します。

 読み切り版「アルマ」に出てきたマナと先生が敵として登場。ゼロの発動条件がよくわからなくなってきました。ギジンはゼロに攻撃できないけれど触ることはできる、のはいいとして、ゼロはギジンを破壊しようと意図したときだけ破壊できる?悪意のあるギジンに触れたら自動的に破壊できる?

 ラムダが本性を表してきました。それまではマスコットみたいだったのに、本性は可愛くねえ。ルキアナを挑発しつつ、腰が引けているように見えるラムダが笑えます。

 そしてゼロの正体が明らかになります。SFとしてはよくあるパターンのひとつではありますが、それでもやはり驚きがありました。はじめからルキアナたちから描かずに、二人きりだったリチェとレイがようやく出会えた人類という持って生き方が上手いのでしょう。それになにより、特にルキアナが活き活きしているのが大きい。
 

『ハコヅメ』13 泰三子(講談社モーニングKC)
 レギュラー陣のなかでは比較的まともな牧高の、やっぱり変な人なところが見られる107話「牧高の受難」。基本的にパーフェクトな藤部長が手玉に取られる108話「源流取り調べ術」。「同期のさくら」編でも源部長のイケメン設定が描かれていましたが、110話「ギフテッド・モジャ」でも再びネタにされています。これは次の111話「心構えを怠るな」への前フリでした。源部長のルーツが判明するシリアス回。ただの太陽に吠えろオマージュだと思っていたら、叙述トリック(?)でした。そしてこれまでにも何度か話題にされていた署長の退官に伴い、新しい署長の登場です。パーフェクトゴリラ藤部長の人間らしい一面が見られるのが112話「AV王子の企み」。
 

『ビューティフル・エブリデイ』2 志村貴子祥伝社フィールコミックス)
 それぞれの過去篇。お兄ちゃんはたまたまタイミングが悪かったとかではなく元から普通にクズのキモイ変人でした。そんなクズエピソードを描いておきながら、あっさり両想いになるのが可笑しい。『こいいじ』もそうでしたが、最近の志村貴子は普通のラブコメっぽい作品も描くようになってきているのですが、個人的には『放浪息子』『青い花』『淡島百景』『娘の家出』のような作品をもっと描いて欲しいです。
 

    


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