『怪盗ルパン伝 アバンチュリエ 813(上)』、「シャドウレイダーズ」泉仁優一

『怪盗ルパン伝 アバンチュリエ 813(上)』、「シャドウレイダーズ」泉仁優一

『怪盗ルパン伝 アバンチュリエ 813(上)』森田崇(ぴあ)
 ――『奇巌城』事件の悲劇の後アルセーヌ・ルパンの消息はパリはおろか、世界中のいかなる地からも聞こえてこなかった。

 それから4年。

 パリのパレス・ホテルで、ダイヤモンド王ケッセルバッハが殺された! 現場に残された血染めの名刺には「アルセーヌ・ルパン」の文字が…。ルパンは変わってしまったのか? そして謎の言葉「APO ON」と「813」とは…。

 『怪盗ルパン伝アバンチュリエ』第11巻は、 モーリス・ルブラン最高傑作と言われる『813』編。ついに開幕‼
(カバーあらすじ)

 中絶していたアバンチュリエが再始動しました。『813』『続813』は犯人の正体やルパンの変装やルパンの罪のインパクトが強すぎて、ほかはよく覚えていない(タイトルの意味すら忘れていた)ので、待ち望んでいました。

 ルパンが殺人!? ガニマールはすでに引退。何が何だかわからないままに、立て続けに3つの殺人が起こるのはやはり引き込まれます。しかもそのうちの二件は警察の到着後というのが恐怖を煽ります。

 国家警察部デュドゥイ部長はすでに鬼籍に入り、ルノルマンが新たな部長に就任しています。奇巌城の事件から四年後。「獄中のアルセーヌ・ルパン」が獄中でなくてはならなかったように、この『813』も数年後の事件でなくてはならなかったことがわかります。そしてセルニーヌ公爵という、ルパンの変装なのが丸わかりな人物の登場。漫画の演出もそれに沿っています。こういうキャラクターを登場させることで、ラストのどんでん返しの効果を高めているのだと気づきました。
 

『GMウォーロック』VOL.1「シャドウレイダーズ」泉仁優一(GroupSNE/新紀元社
 『ヤオチノ乱』の泉仁優一が、ボードゲーム『シャドウレイダーズ』の世界を漫画化した短篇掲載。天才科学者フェリックスが依頼されたのは、黒魔術を使う変装を見破って欲しいというものでした……というわけで、洋の東西の違いはあれど、『ヤオチノ乱』同様の謀略漫画……なのですが、なんだこれは。いやなんだこれは。『コミックキュー』で昔おおひなたごうも同じようなことやってたなあ。
 

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 怪盗ルパン伝 アバンチュリエ 813(上) GMウォーロックvol.1 「シャドウレイダーズ」泉仁優一 


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