『トイ・ストーリー4』(Toy Story 4,米,2019)★★★☆☆

トイ・ストーリー4』(Toy Story 4,米,2019)

 ジョシュ・クーリー監督。アンドリュー・スタントン他脚本。唐沢寿明所ジョージ戸田恵子、他吹替え。

 物語は9年前、羊飼い人形のボー・ピープがもらわれていくところからスタートします。そして9年後の現在、『3』で描かれたようにウッディたちもまた成長したアンディのもとから別の持ち主ボニーのもとへともらわれていました。

 女の子のボニーはウッディよりもジェシーの方がお気に入りのようで、ウッディは遊んでもらえずいつもクローゼットの中です。それでもウッディはリーダーシップを取ろうとして(正直ウザイ^^;)、ボニーの玩具にうっとうしがられています。

 玩具たちの関係に変化が訪れるのが、ボニーが初めて幼稚園に行く日でした。ボニーのことが心配で、制止されたのも聞かずにこっそりポーチに潜り込んで幼稚園に同行し、ひとりぼっちのボニーのためにゴミ箱からいろいろなものを拾ってきます。ボニーは先割れスプーンとモールと粘土とアイスのヘラで人形を作り、「フォーキー」と名づけて笑顔になりました。

 ところがこのフォーキー、もとがゴミ箱の中身だったため、自分のことをゴミだと思ってことあるごとにゴミ箱に帰ろうとし、とうとうボニーのところから逃げ出してしまいます。

 ここでウッディのウザさのいいところが出るんですよね。後先を顧みずに“持ち主のボニーのために”フォーキーを追って飛び出してしまいます。そうしてアンティーク・ショップでランプの光に気づいたことから、ボー・ピープと再会するのですが、ボーも子どものことを一番に考えるウッディのことを「そこが愛すべきところ」と評するように、それこそがウッディのウッディたる所以でした。

 そんなウッディが最後に下す決断には、だからかなりの寂しさを感じます。ボニーにはもう遊んでもらっていない(≒もう必要ない)という冒頭がそれなりの伏線になっているのだろうとはいえ。だからバズの「彼女は大丈夫」のダブル・ミーニング(ではないけれど、「彼女」の指す対象をボーだと思わせておいて、次に改めて名前で繰り返す)は、名言ではあるのですが衝撃的でした。ウッディがそんな道を選ぶの?と。

 主役はウッディとボーとフォーキーでしたが、ほかのレギュラー玩具たちにもそれぞれ見せ場があって同窓会みたいで楽しかったです。

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