『じゅんびはいいかい? 名もなきこざるとエシカルな冒険』末吉里花・文/中川学・絵(山川出版社)★★☆☆☆

『じゅんびはいいかい? 名もなきこざるとエシカルな冒険』末吉里花・文/中川学・絵(山川出版社

 泉鏡花の絵本でお馴染みの中川学が絵を担当している絵本です。

 地球の危機に対しこざるが或る兄妹を世界各国の合理産業の現場に連れ出して見せて、エシカルという環境保護を啓発する内容でした。

 なので絵本としての面白さは皆無です。

 肝心のエシカルについても、環境問題なのか労働問題なのか焦点がぼやけていて(というか意図的に同一視している?)、絵本を読んだだけではいまいちよくわかりませんでした。

 中川学の絵はやはり良いです。緑の農場、青い海原、紫色の夕景色、桃色の織物工場と、それぞれの場面ごとに異なる色が基調になっていて、ページをめくる楽しみがありました。絵のなかでは、なかでもやはり動物の絵に魅力があります。けれど宇宙から見た絶滅危惧種のうち魚が何なのかわかりませんでした。鮭なのかな。

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 じゅんびはいいかい? 名もなきこざるとエシカルな冒険 


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