『ぼくは怖くない』ニコロ・アンマニーティ/荒瀬ゆみこ訳(ハヤカワepi文庫)★★☆☆☆

『ぼくは怖くない』ニコロ・アンマニーティ/荒瀬ゆみこ訳(ハヤカワepi文庫)

 『Io non ho Paura』Niccolò Ammaniti,2001年。

 カルヴィーノやタブッキも受賞したことのある、ヴィアレッジョ賞受賞作とのこと。

 ミケーレ少年が罰ゲームで落ちた穴には、誘拐された少年が監禁されていて、どうやらそれには父親も噛んでいるらしい……というあらすじ以上の内容ではありませんでした。

 実際に誘拐が増えていたという社会情勢や貧しい南部といった、イタリア特有の背景は、リアリティや説得力に寄与しているのでしょうが、知らないところでさほど影響はありません。

 じゃまっけなくせして一緒に遊びたがる妹だとか、部屋に泊まるあやしげなおじいさんを嫌がったりだとか、ブスな女の子に罰ゲームでおっぱいを見せろと命じるガキ大将とドン引きする語り手だとか、その子に「つきあいたい?」と聞かれて「ええ……」という反応をしたりとか、ところどころでそういう子ども目線の妙なリアルさを感じるものの、この少年自身の人物像は見えてきません。

 そんな子ども同士の交流にしろ、誘拐された子どもとの触れ合いにしろ、家族との関係にしろ、どれもこれもがばらばらに書かれていて全体としてうすぼんやりとした印象しか残りませんでした。

 その夏、ぼくは廃屋の裏で隠し穴を見つけた。中には鎖に繋がれた男の子が! 彼は誰? なぜここに? 痩せ細った姿に同情し、食物を差し入れし始めたぼくを彼は天使だと言う。同じ頃、大好きなパパが出稼ぎから帰ってきた。以来、怪しい男たちが家に出入りするようになる。ある日、ふと目にしたニュースで、ぼくは自分の身辺で進行する恐ろしい犯罪に気づくが……少年ミケーレの友情と葛藤を描くヴィアレッジョ賞受賞作(カバーあらすじ)

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 ぼくは怖くない 


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